鬱ってステキです。

鬱病で入院したときに書き始めた日記です。鬱ってステキだと思える日記になればなぁと思ってます。

大寒の修行

1年で最も気温が下がり、最も寒いといわれる「大寒(だいかん)」の時期になりました。時々テレビでも報道されているので、ご存知の方も多いと思いますが、お寺や神社では、大寒の時期に修行をしています。

 

私の職場であるお寺でも、この大寒の時期に修行をしています。1年間の仏道修行を精進していくための大切な修行と位置づけられています。

期間は7日間。業務が終わってから実施されています。修行内容は瀧行、読経とシンプルです。

 

先ず瀧に入ります。皆さんご存知のように、ふんどしに着替えて水を浴びます。普段から瀧行をしているので、水を浴びることに苦痛はありません。けど、ふんどしに着替えるときに裸になるので、私はこの瞬間がとてもつらいです。温もった衣服を脱いでいくのがつらいです。

 

もっと辛いのが瀧行の後です。全身が瀧の水で濡れているのでガタガタと震えます。寒い、冷たいはもちろんですが、とても痛いんです。風の強い日は、あまりの寒さに意識が飛びそうになります。

 

瀧行後、ガタガタ震えながら衣服に着替えます。急いで着替えないといけないのですが、手足がかじかんで、指先がうまく動かせません。着替えも一苦労です。

 

なんとか着替えを終え、休むことなく、お堂へ向かいます。歩いて約15分のお堂に集合し、全員で約1時間の読経をします。そのお堂には、もちろん、エアコンはありません。畳もありません。板張りの床があるだけです。すきま風がビュービューと入ってきます。着座すると体温が奪われていきます。

 

たった7日間の修行ですが、日を追う毎に、寒さと疲労で苦しくなっていきます。次第に「なんのためにやっているのか。命は大丈夫か?」と思うようになります。苦しみながらも毎年、大寒の修行を乗り越えてきました。

 

今年は昨日から始まりましたが、私は体調不良が続いており、またカゼも引いているため、不参加にするか悩んでいました。悩んで悩んで、結局、参加することにしました。

通常のスケジュールは無理だと思い、瀧行は免除してもらい、お堂での読経にだけ参加することになりました。

 

こんなので良いのだろうか?逃げてしまった、情けないと自分を責めながら読経していると、ふと思いました。「立ち止まって良いじゃないか。弱くなった自分を受け入れればいいじゃないか。一歩ずつ進んでいったらいい。今日はこれが出来た。そんなふうに思ったらいいじゃないか。恥ずかしいことじゃない。逃げたわけでもない。今日は出来たじゃないか」。宗教的な言い方をすれば、「仏様が諭してくださった」と感じました。

 

以前のようには戻れないかもしれませんが、そんな自分で良いじゃないかと思いながら、一歩ずつ進んでいきたいです。残り6日間。がんばります!

 

良い人生を歩めますように。